公務員の給料はどう決まる?国家公務員・地方公務員の特徴と平均金額
公務員を目指す上で、気になるのが給料についてです。
安定性の高さが公務員の魅力と言われていますが、給料についても事前に知っておきたいところです。
公務員の給料について、基本情報から平均金額まで、わかりやすくまとめます。
公務員の給料の特徴とは
公務員は、国家公務員と地方公務員に分けられます。
それぞれの給料の特徴は、以下のとおりです。
国家公務員の給料の特徴
国家公務員の給料に関する規定は、「人事院規則」という法律によって定められています。
とはいえ給料の金額が決定する仕組みは、民間企業とそれほど大きく違っていません。
難易度が高かったり、責任が重かったりする職務についている人ほど、給料の金額はアップしていきます。
ちなみに、国家公務員の基本給の正式名称は「俸給」と言い、俸給表という一覧表をもとに、金額が決定されています。
たとえば、国家公務員一般行政職であれば行政職俸給表をもとにしますし、公安職であれば公安職俸給表に基づいて算出されます。
勤続年数や職務の級が上がれば、俸給もアップする仕組みです。
また、俸給はあくまでも「基本給」です。
実際には、ここに各種手当が加算されて支給金額が決定されます。
ボーナスについては、一律ではなく業務実績に応じて決まる仕組みを採用しています。
「国家公務員=儲かる」というイメージを抱く方も多いかもしれませんが、実際には民間企業との均衡を保てるように調整されています。
とはいえ、いったん上がった俸給が、そう簡単に下がることはありません。
民間企業と比較すると、安定性が高い点が非常に大きな魅力と言えるでしょう。
地方公務員の給料の特徴
続いて、地方公務員の給料について解説します。
地方公務員の給料は、給料表をもとに算出されます。
国家公務員でいうところの、俸給表をイメージするとわかりやすいでしょう。
給料表には「級」と「号給」という2つの指標が用意されており、それぞれの組み合わせで具体的な金額が決定されます。
「級」とは、職務レベルを示すためのもの。
級が上がれば「昇格」となり、給料も上がります。
「号給」というのは、級をさらに細かくした考え方です。
職務経験年数や、習熟度によって決定されます。
公務員の給料の平均値を解説
公務員の給料の仕組みがわかったところで、気になるのは「具体的にいくらぐらいもらえるのか?」という点です。
国家公務員の給料の平均額は、人事院が公表している「国家公務員給与の実態」で調べられます。
令和2年の結果によると、一般行政職員等の平均俸給額は327,564円、平均給与月額は408,868円です。
事務次官、本府省局長、審議官等になると、その金額は大幅にアップ。
平均俸給額は855,171円、平均給与月額は1,024,815円です。
一方で、地方公務員の給料については、総務省が発表する「年地方公務員給与実態調査結果等の概要」にてリサーチ可能です。
平成31年のデータによると、地方公務員の平均給料月額は317,775円です。
ここに各種手当を加算して、平均給与月額は362,047円です。
ただし地方公務員の場合、勤務先の自治体によって給料の金額が異なるという特徴があります。
平均給料が高い自治体もあれば、低い自治体もあります。
公務員の安定性や給料に惹かれて公務員採用試験に挑戦しようと思っている場合は、「どの自治体を選んで試験を受けるのか?」によって、将来の給料の額が大幅に変わってくる可能性も。
事前にしっかりとリサーチしておきましょう。
自分の志望先の給料を調べるためには
地方公務員を目指して勉強している方にとって、気になるのが「自分が希望する自治体の給料はどれぐらいなのか?」という点です。
こちらについても、きちんと調べる方法がありますから、安心してください。
もし、「できるだけ給料の高い自治体を志望先にしたい!」と思うのであれば、各種メディアが発表している自治体別年収ランキングを参考にするのがおすすめです。
ランキング上位の自治体に、それほど大きな変動はありません。
ランキング情報をもとに、気になる自治体を探してみてください。
一方で「すでに気になっている自治体があって、事前に給料情報を知っておきたい」ということであれば、お目当ての自治体に的を絞って調べるのがおすすめです。
こちらの場合は、総務省が発表している地方公共団体給与情報等公表システムを活用しましょう。
各地方公共団体の公表ページへのリンクが記載されていますから、お目当ての地方自治体をクリックすればOKです。
具体的な職種とその平均給料額を、手軽にチェックできます。
都道府県だけではなく、市区町村の公開データも閲覧可能なので、ぜひ参考にしてみてください。
公務員の給料がわかったら、合格を目指して徹底した試験対策を
公務員の給料は、民間企業に合わせて調整されているとはいえ、「高め安定」という特徴があります。
民間企業とは違って、不況のあおりを受けにくい点も、非常に大きな魅力と言って良いでしょう。
そんな公務員になるためには、公務員採用試験を突破する必要があります。
特に一次の筆記試験は、どれだけ事前対策ができているかで、合格の可能性が変わってくるでしょう。
公務員の給料を知って、勉強へのモチベーションがアップしたら、具体的な対策をスタートしてみてください。
自分に合った学習スタイルを身につけるのが、もっとも効率の良い方法です。